令和3年は日蓮大聖人の御生誕800年を迎えます。
本来ですと宗門でも御生誕の地、千葉県小湊、誕生寺様にて慶讃記念法要が檀信徒参加の元、厳修されるはずでしたが、今回の新型コロナウイルス蔓延の為、大変残念ながら中止となってしまいました。
さて、日蓮大聖人は貞応元年(1222年)2月16日にお生まれになられたました。この時代、世の中は、国内の戦乱や、自然災害、疫病などにより人々の心がすさみ、皆不安の中でありました。その中において日蓮大聖人がお生まれになられました。お生まれになったときには、三奇瑞といい庭先から清水が湧き、浜には青蓮華が咲き、海面には鯛の群れが集まってきたと伝わっています。
なぜこのような時代に日蓮大聖人が出生され、不思議な現象が起きたのでしょうか。それは、世間が日蓮大聖人の御生誕を喜ばれ、待ち望んでいたからです。また、仏様の教えが間違った方向にいかないよう正すため、世の中の人の不安を取り除くため、この時代に出てこられたのです。
日蓮大聖人『諸経与法華経難易事』に
「仏法ようやく顛倒しければ世間も又濁乱せり。仏法は体のごとし、世間はかげのごとし、体曲ば影ななめなり。」(仏様の教えが正しく受け取られず、世間の人々の心がけがれ乱れてしまっている。仏法は体のようなもの世間はかげのようなもので体が曲がってしまったら影も斜めになってしまう。)
このように、仏様の教えを正しく受け取らないと、全く違うほうに転がってしまいます。しかし、日蓮大聖人のおかげで、正しい方向に導いていただきました。日蓮大聖人がお生まれになられ、800年が経とうとしておりますが、その教えは、日蓮大聖人が『報恩抄』で、「日蓮が慈悲曠大ならば、南無妙法蓮華経は万年の外未来までもながるべし。」と言われるように、仏様の教えを正しく信じ、日蓮大聖人が示されたお題目をお唱えすることで、お題目は800年といわず、未来永劫続いていくのです。
現在、私達が生活している世の中は、新型コロナウイルスであったり、自然の猛威であったりと、数々の不安な出来事が起こっていますが、それは自分たちの思いが少し間違ったほうに転がっているからかもしれません。今一度、自分の信心を見直すことによって、私達は仏様、日蓮大聖人のご加護をいただけるのです。そう思いながら暮らすことで、お題目は広がっていき、世の中の乱れは正され、私達の不安も取り除かれるはずです。
ですので皆様方それを信じ、一生懸命お題目修行に励みましょう。
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