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「人生100年時代を生きるために」

記事:布教師 市橋諦秀

 近頃「人生100年時代」という言葉をよく耳にします。日本人の平均寿命は年々伸びており、2007年に生まれた子供は50%の確率で107歳まで生きると言われています。近い将来100歳まで生きることが当たり前になる時代がやって来るようです。

 長生きできるようになることは有難いのですが、長い老後の生活を送るためにいろいろな備えが必要になってきます。多くの方が老後の資金と健康に不安を感じ、早くから貯蓄をしたり、体力と健康を維持するために運動をしたりしているようです。しかしお金と健康の備えが十分であれば幸せでしょうか?幸せとは心が満たされていることです。どんなにお金に余裕があっても、健康で長生きをしても心が満たされていなければ幸せではありません。それに対して、経済的に余裕がなくても、老化や病気によって体が不自由になっても幸せを感じることもあります。

 大事なことは今の自分の状態を受け入れ満足することです。年をとってできなくなったことを悲しむのではなく、今ある幸せを見つけて心を満たすのです。今日のご飯は美味しかった、家族やペットと楽しく過ごせたなど、何気ないことに幸せを感じるよう意識することで心が満たされます。

 そして、たくさんの幸せを感じるためにも趣味や生きがいを見つけ、人との繋がりを大切にし、信仰を持つことも必要です。少子高齢化が進んでいくことに不安は募りますが、将来の不安にとらわれずに、一日一日を大切に満足して過ごすことが幸せな生き方です。お金や健康の備えも必要ですが、長生きして良かったと思えるように、まずは心豊かに生きるための準備を始めましょう。

 日蓮大聖人『崇峻天皇御書』に曰く
 「蔵の財よりも身の財すぐれたり。身の財より心の財第一なり。此御文を御覧あらんよりは心の財をつませ給べし。」

南無妙法蓮華経

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