30代の前半にカンボジアへ渡航しました。初めて東南アジアに行くこともあり、不安や緊張を抱え、渡航しました。今から15年前の事です。カンボジアの仏教者と平和を祈り、共に歩くピースウォークをしようという企画でした。
当時のカンボジアは、内戦の傷跡が癒えぬ状態で、まだまだインフラ整備などが整っていない状況であり、貧しさが感じられました。当時の私は、世界中で私達が暮らす日本と同じような生活が送られていると思っていました。しかし、カンボジアの貧困を肌で感じたときに、思い違いをしていたことに気がつき、自分の無知を実感したのです。
貧困に苦しみながらも必死で生きていくカンボジアの村人との交流を持つことで、生活の大変さを感じることができました。村人たちは前向きで明るく、未来に希望を持っていました。子供達の純粋無垢な笑顔にも心が癒されました。
カンボジア滞在中に、「カンボジアは貧しいけれども人々が生き生きと生活している。日本は物質的には恵まれているけれども、生き生きと暮らしている人は少ない。」こんな感情が私の心に浮かび、思い巡らしていました。
日蓮聖人のお言葉に「蔵の財(たから)より身の財すぐれたり。身の財より心の財第一なり。」私達は普段生活していると、それが当たり前のように感じてしまいます。「有り難い」という感謝の気持ちを持つことが大切です。特に心の修養は大切なことです。
海外に渡航できるチャンスがあるときは、思い切って飛び出してみましょう。きっと新しい世界が広がるはずです。
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